GHIは科学的なコンセンサス、教育や支援活動を通して、食品安全法の各国間の整合化を推進することを目的としています。
2004年にIFT(Institute of Food Technologists, 食品技術者研究所)国際部門とEFFoST(ヨーロッパ食品科学技術連合)の共同活動の一環として設立されてから、GHIは個々の科学者や団体が協働し、グローバル規模で食に関する法令や制度づくりを、健全な科学的見地に基づいて促進してきました。
私たちの動機What drives us?
世界中の多くの食品科学者は、科学的に証明できない食品安全法の相違によって、安全で栄養価の高い食料が廃棄され、結果世界で10億人もの人々が飢餓に苦しんでいる現状に警鐘を鳴らしています。
GHIの目的は、世界中のすべての消費者が安全で健康的な食料品を手に入れられるよう、各国の食品関連法制定の基礎となる、科学的根拠の解明に貢献することです。GHIは各国間の規定や法令の差異を撤廃することで、社会の多方面によいインパクトを与えられると考えます。
- 食品法の国際的な整合性をとることで、飢餓や食に由来する病気を減らすことに貢献します。毎日無数の食糧が廃棄され、また不要な貿易障壁に基づき輸入を制限されています。国際的な食品法の調整を行うことで、安全な食料が間違った理由で廃棄されることを防ぎます。
- 食品法の国際的な整合性をとることで、「食品安全保護」という虚構の名目を守る貿易障壁を取り払います。不正確で矛盾する“科学”根拠に基づく食の安全制度や法令の違いは、公共の健康保障指標と、安全とされる消費可能食品量の両方の数字の著しい減少を招く結果となります。
- 食品法の国際的な整合性をとることで、食中毒をはじめとする食に関する疾病が世界流行するリスクを軽減します。整合性のとれた法令により、効果的で科学的にも健全な食料保護指標を利用することができ、これはより良い調査と結果をもたらします。
- 食品法に関する国際的な整合化を図ることで、技術革新を促進します。法制度を整え、世界中の消費者に向けた安全で質の高い食料供給を確実にする、新技術の提案と導入に貢献します。
国際的な食料供給の安全性について監督責任を負う政府や公共健康機関のために、食の安全品質基準と法的要件の調整を行うことで、以下の点が実現されます:
- リスク低減戦略と食料安全指標のより高いレベルの信頼性
- かかる意思決定が科学根拠に基づき、かつ公共の健康目的に矛盾するような政治的要素によるものではない、という保証
- 喫緊の課題である、食事による健康被害の対策として、利用可能な(食料)資源のより良い分配を行える機能
私たちの戦略Our Strategy
科学者間における、食品安全法の国際整合性のコンセンサス構築にあたり、GHIは科学的なワーキンググループ、メンバー同士のミーティング、ワークショップや、協働活動の先を見据えたシンポジウムを企画実施し、関係者に向けた教育的な奉仕活動を提供します。
GHIの戦略の要はWorking Groups (WGs)であり、食の安全、栄養、法令や貿易の分野における産官学の研究者、専門家といったメンバーで構成されます。WGsは食品科学、食品規制、貿易法、国際整合化の機会に対する提言といった分野における問題の、解決に向けた白書(調査報告書)や状態計算書作成に利用可能なデータの収集及び評価を継続的に行っています。
WGの報告書の出版に加え、GHIは食品安全科学の原則原則をもって、私共のアンバサダー事業、デジタルプラットフォーム、プレゼンテーションを通して、各インフルエンサーや意思決定者−市民レベルから出版メディア、政治家、官僚や法律家、監督官庁にいたるまで−と交流を持っています。私共の目的はあらゆる関係者への理解の深化と周知の徹底であり、政治的便宜やメディア広告ではなく、客観的科学概念に基づいて、有意味で整合性のとれた食品安全法を形成する基礎を作ることです。